オオクニヌシの国譲り
大国主神の国譲り
「どうだ!お前の息子たちは、国を譲ると言ったぞ。
お前はどう考えているんだ」
いきり立つタケミカヅチノカミに大国主神は言います。
「息子たちがそう言うなら私は従います。
葦原中国は天つ神の御子さまにすっかり献上いたしましょう。
その代わり、出雲に私の宮殿をください。
天つ神の御子のお住まいのように太く太い柱と、
空に届くほどの千本の柱のある立派な宮殿を作っていただければ、
私はそこにひっそり住まいましょう。
また私の息子たちである神々は、
息子のヤエコトシロヌシノカミがまとめますので、
天つ神に逆らうことはありますまい」
こうして大国主神は出雲に天つ神の御子の住居のように太く太い柱と、
空に届くほどの千本の柱のある立派な宮殿を建てて
住まいました。出雲大社の起こりです。
平定された葦原中国
その後、大国主は服従の証として
出雲の多芸志(たぎし)の小浜(おはま)に
高天原の神々を迎えるための迎賓館を築きます。
そして
クシヤタマノカミ(櫛八玉神)を
料理長に命じ、祝福の言葉を唱えました。
こうして葦原中国が平定されると、
タケミカヅチノカミは高天原に戻り、
葦原中国が平定されたことを報告しました。
解説:左大臣光永
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