イザナギ・イザナミの国造り

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こんにちは。左大臣光永です。
皇居の木々が、少し紅葉がかってきた感じがします。
いかがお過ごしでしょうか?

私はここ数日『論語』の録音に毎日いそしんでおります。
今月中には発売できそうです。

さて本日は、日本神話のイザナギ・イザナミの国造りです。
なぜこの話を本日するかというと、
アクセスがとても多いからです。

世界の最初に出てくる神々の名前が
ややこしいのですが、どことなくユーモラスで、
イザナミ・イザナミにも愛敬があり、
印象に残る話ですね。


http://roudoku-data.sakura.ne.jp/mailvoice/kunitsukuri.mp3

その昔、世界はまだドロドロの、グチャグチャの、
スープのできそこないのような、
なんだかわけのわからない状態でした。

そこに天と地ができて、
天上の世界を高天原(タカマガハラ)といいました。
タカマガハラには多くの神々があらわれました。

まずアメノミナカヌシノカミ、
次にタカミムスヒノカミ、
次にカムムスヒノカミ。
これら三柱の神々はいずれも独身のまま身をお隠れになりました。

次に、地上世界が若く、油が浮いたように、
くらげが漂っているような状態の中、
葦が芽吹くようにすっと生まれ出た神の名は、
ウマシアシカビヒコヂノカミ。
次にアメノトコタチノカミ。
この二柱の神も独り神であらせられ、
そのままお隠れになりました。

これら五柱(いつはしら)の神々を
天の神々の中でも特別な存在という意味で
別天つ神(ことあまつかみ)と呼んでいます。

「別天つ神」の後、クニノトコタチノカミ、
トヨクモノノカミという二柱の独り神があらわれ、
またお隠れになりました。
その後ようやく夫婦の神があらわれます。
五組十柱の双び神です。

これら二柱と五組十柱の神々をあわせて
神代七代(かみよななよ)といいます。

別天つ神と神代七代
別天つ神と神代七代

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その神世七代の最後にあたるのが、
男神のイザナギノミコトと
女神のイザナミノミコトでした。

イザナギノミコトとイザナミノミコトは、
高天原の神々からアメノヌボコという矛を授けられ、
それで世界を造ることを命じられます。

イザナギ、イザナミはまず世界を
高いところから見下ろそうと、
地上と高天原の間にハシゴのようにかかっている、
天の浮き橋(アメノウキハシ)にのぼります。

すると、足元に大海原がにワーーッと広がっています。
そこへアメノヌボコをおろし、突き立てるのです。

そしてすーっと矛を引き上げると、
ドロドロしたものが先っぽにひっついてきます。

それが海の中にぽたぽたとしたたり落ちて、
島の形となり、これが最初の島、
オノゴロジマとなりました。

「あなた、よい足場ができましたね」
「うむ。降りるとするか」

イザナギ、イザナミは手を取り合って、
オノゴロジマに降り立ちます。

イザナギがイザナミに尋ねます。

「お前の体は…どんな具合だい?」

「はい。私の体はだいぶ整ってまいりましたが、
一つ足りない所があるようです」

「そうか。私の体はだいぶ整ってきたが、
一つ余分な所があるようだ。
そこで、私の余分なところで、
お前の足りないところを塞いで、 国を生もうと思う。
生むとはどんなことか、わかるね」

「はい。よろしいですわ」

そして太い柱を立て、それを中心に宮殿を造ります。

宮殿が出来上がると、今度は結婚式です。

結婚の儀式として柱の周りを周ります。
イザナギは柱の左側から、イザナミは右側から周り、
真ん中で出会ったところで、

まずイザナミが声をかけます。

「まあ!なんて素敵な殿方」

次にイザナギが声をかけます。

「おお!なんと愛しい乙女」

しかしその時、イザナギが言いました。

「女のほうから先に声をかけるのはよくない」

こうしてイザナギ・イザナミは子作りをはじめます。
最初に生まれた子は体がぶよぶよして蛭のようで、
とても子とはいえないものでした。

「さしずめ蛭子といったところですわね」
「これは、無かったことにしよう」

蛭子を葦の舟に乗せて流しました。

次に生まれたのは体があわあわして、
頼りない感じでした。

「さしずめ淡島といったところですわね」
「これも、無かったことにしよう」

ここに至りイザナギ・イザナミの夫婦は話し合いました。

「どうもうまくいかないね。どこか間違っているのかなあ」
「あなた、高天原に上って、天つ神々に相談いたしましょう」

イザナギ・イザナミ夫婦は高天原に上がり、
天つ神々に相談します。天つ神々がおっしゃることには、

「女が先に言葉を言ったのがよくなかったのだ。
もう一度、言い直しなさい」

こうしてイザナギ・イザナミ夫婦はオノゴロ島に戻り、
結婚の儀式をやり直しました。

天の御柱を中心に、イザナギは左側から
イザナミは右側から回ります。出会った所でまずイザナギが

「おお!なんと愛しい乙女」

次にイザナミが

「まあ!なんて素敵な殿方」

こうして結婚の儀式が正しく仕切りなおされました。

イザナギ・イザナミはめいっぱい愛し合い、
たくさんの子供をつくります。

まず生まれてきたのは日本の元となる島々でした。
最初に淡路島、次に四国が生まれ、
隠岐の島、九州、壱岐の島、対馬、佐渡島と生まれ、
最後に本州が生まれます。

国の基礎が出来上がると、次に神々を生みます。
石の神、土の神、建物の神、海の神、風の神、
木の神、山の神、野の神、霧の神、谷の神、
船の神、食べ物の神…たくさん生まれました。

「愛しい妻よ、あんまり頑張りすぎじゃないのか」
「なんのこれしき。さあ、もう一ふんばりしますわよ」

イザナミがふんっと力を込めると、下半身がカーーッと
熱くなってきました。

「えっ!」

ゴオオオーー、

おんぎゃ、おんぎゃ、

「きゃあああ」

生まれた子は火の神カグツチでした。
しかしその強烈な炎で、母イザナミの体は焼かれ、
ズブズブの黒こげになって死んでしまいました。

「あああ!なんてことだ。
愛しき妻よ、お前は自分の命を、
子供一人に変えようというのか」

妻の亡骸の横で嘆き悲しむイザナギをよそに、
たった今生まれた火の神カグツチは全身から
炎を出しながら楽しそうに駆け回っています。

それを見てイザナギはイライラしてきました。

「お前のせいで、妻は、わかっているのか!」

イザナギは腰に帯びていた十拳の剣をすらりと抜き、

ズバーーー

ぎゃあああぁぁぁぁ

火の神カグツチの首をはねました。
その返り血が岩にほとばしって、そこからも
タケミカヅチノカミなど、幾柱かの神々が生まれました。

敵は討ちとったものの、イザナギの悲しみは癒えません。

「はあ…もう愛しい妻に会うことはできないのか…
今頃黄泉の国でどうしているだろうか…」

ガックリと肩を落とすイザナギ。

しかし、その時イザナギは思いついたのです。

「そうだ、黄泉の国に妻をたずねていこう!」

こうしてイザナギノミコトは、
イザナミノミコトを訪ねて黄泉の国に続く長く暗い洞窟を
降りていくのでした。

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≫つづき【イザナギ・イザナミ 黄泉の国】

解説:左大臣光永

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